ティアラ2
あ然とするあたしに、篤紀が囁く。

「みんなさっき気づいたんだよ。アルバムの中、全部こうなってた」

黒のマジックで落書きされた写真。汚してあるのは、笹野京香らしき女性の顔ばかり。

「どういうこと?」

彼女のことは嫌いだけど、こんなところを見ると可哀想になる。

いま来たばかりで、どうしてこんなことになっているのかわからないあたしは、写真を手にしてため息をつく。

だけど、視線を感じてすぐに顔を上げた。

「ん?」

なんでみんな、あたしを見るの?

「……何ですか?」

どうして、そんな目で……。

鋭い目つきがズラッと並んでいて、それらはすべて、あたしへと向いている。

「……え」

なに、どういうこと?

もしかして、あたし……疑われてる?


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