ティアラ2
「ほらよ」
忘れ物を届けに後を追ってきた透吾は、にっこりと微笑んで、あたしの手に携帯電話を落とした。
……やばい。
どんな表情をしてるのか気になるけれど、こわくて篤紀の顔が見れない。
「あ、ありがとう」
「……誰?」
どぎまぎしながら礼を言うと、透吾はあたしの隣をじっと見つめ、首を傾げた。
「あ、えっと……」
別れてるから「彼氏」と答えることはできない。でも、「元彼」と言えるほど、いまのあたしはこの関係に納得もしていない。
なんて言おう。そう考えていたとき、斜め後ろでガタンという音がした。
「篤紀、待って!」
帰ろうとしている彼を見て、急いで止めに入る。
忘れ物を届けに後を追ってきた透吾は、にっこりと微笑んで、あたしの手に携帯電話を落とした。
……やばい。
どんな表情をしてるのか気になるけれど、こわくて篤紀の顔が見れない。
「あ、ありがとう」
「……誰?」
どぎまぎしながら礼を言うと、透吾はあたしの隣をじっと見つめ、首を傾げた。
「あ、えっと……」
別れてるから「彼氏」と答えることはできない。でも、「元彼」と言えるほど、いまのあたしはこの関係に納得もしていない。
なんて言おう。そう考えていたとき、斜め後ろでガタンという音がした。
「篤紀、待って!」
帰ろうとしている彼を見て、急いで止めに入る。