ティアラ2
なんでこうなってしまったのか、何が悪かったのか、それすらもわからなくなった。

「あたしのせい?」
別れるまでは、全面的に篤紀の言動を責めていた。でも、いまは自分が悪かったのかもしれないと思い始めてる。

頭の中に浮かぶのは、好きだと安心させてくれていた篤紀の声や……意地悪を言ってから微笑む優しい顔。

「……」
本当にもう終わりなの?
もうあんなふうなふたりには、戻れないの?

歩くことを忘れていたら、モカが不思議そうな目で見てくる。「ごめんね」と笑ってまた歩きはじめると、握りしめている携帯電話がブルブル震えだした。
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