ティアラ2
また涙が視界を歪めてくる。

両腕を開いて声をかけたら、篤紀は呆れた表情で笑った。

……この顔、久しぶりに見た。

やれやれというかのような態度であたしに歩み寄った彼は、目の前で立ち止まり、ギュッと抱きしめてくれた。

篤紀の匂い、篤紀の温もり。

「ごめんね」
彼の肩に頭を置くあたしは、背中に手を回し……服を掴みながら、謝った。
それに応えるかのように、篤紀は腕の力を強める。

そして、ぎゅっとしながら言ってくれたんだ。ごめん、って掠れた声で。





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