女好き彼氏
ギュッ
自由になった腕で星野くんを抱き締める。
強く……
強くあなたを求めるように――
「えっ!?ななな!!」
星野くんは予想もしていなかったと言うように
あたしの行動に耳を赤くして慌てている。
あぁ……
あたしはそんなあなたが
愛しい――…
言っちゃダメ。
この言葉は言っちゃダメ。
心から言いたいと思っていた“あの言葉”。
でも言うのが怖くて
我慢して我慢して……
でももう限界です。
あなたが
好きだから……
愛してるから……
あの言葉を口にした。
「悠雅が好きです……」