COURAGE!!
気が付くと鎗は病院のベッドで寝ていた。


すると倒れるまでの記憶が一気に頭の中を駆け巡る。


そうだ………僕の親はもう………


鎗が頭だけ起こし室内をキョロキョロしていると白衣を着た人が入ってきた。


「やぁ、鎗君。」


と、声を掛けてきたのは今入ってきた医者である。


「どうも………」


鎗の声には力が入っていなかった。


「鎗君はもう退院できるけど、朝ごはん食べてから帰る?」



ん?



朝?


今の状況をなんとか受け入れた鎗が、重い口を開く。

「はい………」


「そう言うと思って持ってきたよ!!」


医者の人が待ってました!!と言わんばかりのスピードで体の後ろに隠していた朝食を差し出す。


その行動に鎗は思わず笑みをこぼした。
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