まあるい地球
太陽は眩しかった。
太陽に眩み、目を細めた。そして、目を細めなければわからないほど、慎吾は遠くにいた。
「紗香ぁ!」
声は届く。でも、慎吾が今どんな表情なのかわからない。
「慎吾!」
「慎吾!」
「慎吾!」
何度も叫び、声が枯れた。
七メートルどころではない。紗香にとって、慎吾にとって無限に近い距離。メールだけが、二人の間を取り持っていた。
が、それだけで寂しさを埋められるはずもない。

想いは募る。募り続けた。

が、それは自身の首を絞める行為だ。いっそう距離は離れていった。
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