【K.A】Alice in a BoX
間一髪のところで、踏み潰されそうになったチェシャは、慌ててありすの元へと駆け寄る。

「急にひとのことぶん投げるなんて、狂暴なヤツだな」

べーっとチェシャが言うと、ラビーはニッコリと笑ったまま、何処からともなく包丁をとりだし、チェシャに突きつけた。

「さっさと僕のありすから離れなさい」

「ちょっと、ラビー!?」

慌ててありすは、チェシャを抱き上げると、突きつけられた包丁から庇うようにぎゅっと抱きしめた。

「危ないじゃない、そんなもの振り回したら!」

言うと、ラビーは目を大きく見開き、ありすに抗議した。

「ありす!そんなやつはさっさと捨ててしまった方がいいですよ!」

ひどい言い種だと、ありすがつづけるも、ラビーは聞く耳を持たない。

「とにかく、今日はグリフがありすに会いたがって暴れまわってんだ。悪いがありすは連れていくぜ?」

「え?」

そな言葉を聞いた次の瞬間、気がつけば昨日遊んだ砂浜に、チェシャと2人で座りこんでいて、ラビーの姿はなくなっていた。


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