10日間の奇跡
遠くから声が聞こえる。だんだんはっきりしてくるのが分かる。

「ら………と……雷斗!!起きてよお〜〜!」


目を覚ますと結香が居た。
「あれ?終業式は?」


結香は呆れていた。

「とっくに終わったよ!!もう5時だよ!?

いつまで寝てるのさあ!!」

時計を見ると本当に5時になっていて驚いた。かなりの間寝てたんだなあ……。

「悪い悪い!!爆睡だったわ!!」

「もう!!寝過ぎだよお。」


結香は少し怒ってすぐ笑顔になった。





あぁ……君の笑顔は相変わらず太陽のようだね。


俺はその笑顔からいつも勇気をもらってたんだ。



そして今日も質問する勇気ができた。


「なあ結香……。」


「なあに?」



「俺がもし死ぬ運命だったらどうする?」



結香はまっすぐで迷うことなく答えた。
< 21 / 216 >

この作品をシェア

pagetop