Wolf..
「うわ…っ」
ただでさえ歩きにくい下駄に、片方はスニーカー。
歩き続けた俺の足は限界に近づき、バランスを崩してしまった。
ズザッとコンクリートの道に転び、膝を擦りむいてしまった。
「いてぇな…。クソだせぇ……。」
膝コゾウからは、ジワリと血が滲む。
下駄を履いていた足の指も、花緒で擦れて皮が剥けている。
痛みと悲しさと悔しさ
それに、たった独りの暗い道。
「……お父さん…………。」
しまいには、“お父さん”と嘆く始末。
もう、足が痛くて悔しくて、ヘタリと道で座り込んでいたときだ。
「おい。どうした小僧。」
高い高い満月の下。
金髪の男が、座り込む俺の前に立った。