愚者
店内が華やいだ様に見えるのは、恵が居ると云うのも有るが、私が私の中で生きる事に対して真摯に向き合う事を始めたからだろう。もう後悔はしたく無い。大切な物を見失わない為に、もっと足元を見て生きる。照らし出された道の先に何が有るか分からないが、今を全力で生きる事にする。そう思い乍恵を見ていると、入り口のドアが開き葵と小夜子が入って来た。
―私には身に余る幸せだ
 店内に小夜子の明るい話し声が響く中、私はこの手で掴めた幸せを大切にする事を心に近い、スツールから立ち上がりカウンターの中に有る日常へと戻る事にした。
                                          
                                     了












 
















































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