空色パレット

×最後のキス×

あの日から3日経っただろうか。

ずっと布団の中にいたから、朝か昼か夜かもわからない。


だけど、久しぶりに外に出て夕方だと知った。



外に出たのには理由がある。

笹河から電話があった。


『今日、会えないか?』



悩んだけれど、会わなきゃいけない気がしたから…。


あたしは、組に向かっていた。



「…」



夢じゃなかった。
夢だったらよかった。


涙が溢れそうで、あたしは頬を叩いた。



組に着くと、笹河はコーヒーを飲んでいた。



「…よぉ」



「こんにちは」



何だかドキドキして。

呼吸も上手くできない。



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