空色パレット

×彼女になったら×

公園のベンチでひとりで座って笹河を待った。


…あたし、どうかしてるよ。


慣れないメイクを少しだけして、女の子っぽく振る舞う為に本を買って練習してみたり。


詳しい話は聞いてないけど、多分、女が関わっているような気がする。


大変なことじゃなければいいんだけどね。


ちょっと大人っぽい服を着てきたけど、笹河…何ていうかな。

まぁ、ひねくれた言葉を言うかな。


あたしって、何がしたいんだろう。

しばらくして、笹河がやってきた。


「すまん、ちょっと色々あって遅れた」


「いえ…」


笹河の今日の服は、全身黒のスーツ。

メガネもかけてるし。


…ドキッとしてしまった…。


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