愛してるのに愛せない
「素直じゃないね…あたしも」
一人、寂しく笑うあたし。
でも何…?
さっきの長髪の子が頭から離れない…
「かっこよかったなぁ…」
つい、口にしてしまうあたし。
あたしは自分で言った言葉を疑うように
手で口を覆う。
何言ってんだか……あたしは…
しばらくボーっとしていると時計が見えた。
黒板に書かれていた予定の時間2分前…
「やばっ…戻らないと…」
あたしは教室に戻ろうと歩きだす。