~親友という名の絆~
『幸?』

教室から目を逸らしボンヤリとしていると薫が声を掛けてきた。


『大丈夫?』

「うん。大丈夫。」


『じゃあ、私いくね。今日は早くかえらなきゃ、翔にまた起こられちゃう。バイバイ、幸…』

そう言って薫は消えていった

名残惜しそうな

いつもと違う様子で



翔ってどういうこと?って訊きたかったけど訊けなかった。









私は木の幹に背中を預け学校の方を見た


校庭には在校生らしき人が沢山いた


少しすると、数人が出てきて待ちかまえていた人が群がっていく



みんな花束を貰ったり寄せ書き貰ってるみたい


私も行かなきゃ




校庭から曲が聞こえる


卒業生のアンケートを基に作られたメドレー


樹を降りようとした時、ある懐かしい曲が流れてきた。


校内合唱コンクールで歌った曲


最優秀賞がとれた曲



< 164 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop