もしも素直になれたなら
#1
『・・・さ。み・・さ。・・・・魅紗!』 AM7:30いつも通り私を起こす「奴」の声

『魅紗!起きろって!また遅刻すんぞ!』

そのお決まりの言葉とともに勢いよく布団を剥がされる

その瞬間冬の冷たい風が全身を包む

『・・・・さっむ!!ちょっ!?アズ!布団返せぇ!』

「奴」それは生まれた時から隣に住んでる「倉内 梓」(クラウチ アズサ)無駄に綺麗な顔。モデル並の身長と長い手足。その上IQ、運動能力も高いときた。そんなモテ男と産まれてから高1の今までずっと一緒。イラッともくる。無駄なオーラばっかり撒き散らしやがって・・・・

『おいっ!魅紗!早く用意しろよ!』
軽く頭を叩かれたので睨むのをやめ着替え始める。

『あーっと。アズYシャツとネクタイとって!』パジャマのボタンを外しつつアズの足元を指差す

『また床に置いたのかっ!しわになるっつってんだろ!』

『また小姑みたいな事を・・・・』

ブツブツとアズの悪口を言いつつ投げられたYシャツとネクタイをキャッチし身につける。

『・・・・あのさ。いつも言うけど俺が男って知ってる?』
またもいつも通りの言葉を呆れ顔で言われる

『んー?知ってるってアズ子ちゃん』

わざとらしくそう言えば『テメェ・・・・』と睨まれる


アズとふざけあっていると不意に時計と目があう。

針が指す時間は(AM8:05)

『・・・あぁぁぁ!!!!!』

『なんだよ!?ってもうこんな時間!?』

いつもどうり2人で家を飛び出す

『魅紗!お弁当!』お母さんに行って来ますと言いかけるとお弁当を投げられる。

『ありがとう!行って来ます♪』

アズの自転車の後ろ、私の特等席に座り学校へ向かう。

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