【長編】私とあなたは、恋をしない。
「瑞希、私も好きだよ。
私も瑞希とつきあいたい。」


素直な想い。


私は、伝えた。


これ以上は、無理だから。


瑞希を好きになってしまったから。


もう私と晋平は、無理なんだよ。


幻想や夢を見たまま、反らすことはできない。


「ありがとう。」


瑞希は、私を抱きしめた。


晋平とは、全く違う心地よさ。


それは、晋平は慰める気持ちばかりだったから。


心地よさとか愛なんていらなかった。


今は、瑞希に私に対する想いと私の瑞希に対する想いが重なっているから。


心が繋がるって、こんなに幸せなんだ。


実感したら、覚悟ができた。
< 157 / 233 >

この作品をシェア

pagetop