【長編】私とあなたは、恋をしない。
「よしっ。
うち行くか?
てか、ここだぞ。」


俺は、迷っていた若菜に指を指して教えた。


「えっ?
あっ!
ホントだ。」


若菜は、恥ずかしそうにした。


まぁ、こんな近場で迷っていたら、仕方ないか。


「珠李が、飯作ってくれてるから、行くぞ。」


一瞬、若菜は悲しげな顔をしたように見えたが、俺は気にせず、若菜の手を握り、マンションに入った。
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