【長編】私とあなたは、恋をしない。
「俺が、正直に誰に会うとか言えばよかったのか?」

海は、首を傾げながら聞いた。


「そうだよ。」


「もう嘘は、絶対つかないから許して。」


許してって.....


そんな簡単に許せない。


「てか、それでだれなわけ?
浮気はしてないって言葉だけで信じれると思う?
浮気じゃないなら、相手を誰か言えるよね?」


だから、私は聞きたいことを聞くんだ。


海を信じたいから。


一度の裏切りは、結構傷が深かったりするんだよ。


どんなに優しくされても勘ぐっちゃうようになるんだよ。


海、わかってる?


「あいつは、いとこだよ。」


「い、いとこ?」


まさか....


「親とケンカして、家に来たんだ。
てか、来ようとして迷子みたいな。
急に連絡来たからさ。」


「私こそごめん。」


緊急事態だったんだ。


なら仕方ないよね。


私って、最低。


何も聞かずに別れたり。


けど、嫌だったんだよ。


私以外の女の子が海の隣にいるのが。
< 94 / 233 >

この作品をシェア

pagetop