恋する心は“あなた”限定

「…でも、昨日も一緒に勉強しちまったよな…。」


正確に言えば、俺がいつも押しかけてるような感じだけど…。


「あ…あの、警戒なんて…雅お兄ちゃんが大げさに言っただけだと思うから。」

いや…あれは絶対に本気で言ってるに決まってる。


じゃなきゃ、たまたま会った時に、わざわざ屋上に連れて行って、あんなこと言ったりしねぇよな…。


思わずため息が出そうになった。


「気にしないでね…。私は…空守君のことは優しい人だって思ってるから…。」

え…?


由優を見ると、いつの間にか頬が赤くなっていた。



< 198 / 420 >

この作品をシェア

pagetop