スーパーマン


『しかも名前まで覚えてもらったしー。』


昨日のことを思い出しながら、あたしはうっとりと話す。



しかもさ、「鈴」とか「廉」とか、名前で呼び合っちゃったんだよ。


東条廉と名前を呼び合った人なんて、学校中を探しても、なかなかいないと思う。



「それはよかったわねー。」


さっきまで乗り出していた体はいつの間にか戻り、冷たい目であたしを見る麻里。


心なしか、さっきのセリフも棒読みだし。





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