僕ときみの秘密な隠れ家

キス







…そこまで言うと
リンは溜息をついて
僕の手を握った






「…今日は…ここまでにしよう?
もう眠たいし、裕も明日仕事でしょ?」



「ああ、そうだけど…」



「なら裕、歯磨いて着替えてきて
一緒に寝よう?」





リンの手はまた震えだしていた。



きっと思い出したくない過去があるんだろう





「わかった。ちゃんと待っててよ」


「うん、待ってる」





僕はリンの手を離し
洗面台へ向かった







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