大好きっ!!
俺が桜音と離れた瞬間俺は女子に囲まれてしまう。

「椎田クーンッ❤」

一気に俺は不機嫌になる。

もうー、うっせーんだよー

ほっといてくれよー

いーから―!

「椎田君、夏休みどこか行きませんか!?」

「忙しいから、無理」

「椎田君、部活とかいつある!?応援行くよッ!」

「俺、帰宅部」

…応援行くって俺がもし演劇部とかだったらどうするんだよ…

演技の途中に「きゃー椎田クーン」とか言われてもな…

ちょっとは考えてみろよ…

俺は声をシャットダウンするため机に伏せた。

あーうるせ。

しいだくーん

…だくーん

…くーん

…ーん

zzz…

チャイムの音で目が覚めた。

あっ、今から地理か。

と思って前を見ると、地理の先生が教室から出て行くところだった。

「えっ!?」

「あははっ!起きたぁー!もぉ、起こしても起きないから先生呆れてたよ?」

桜音がおかしそうに言う。

「えぇー!?」

桜音はけらけらとまだ笑っている。

じゃぁ、俺は授業1時間分寝たってことか!?

うそだろっ!?

しかも起きなかったし。

「寝顔可愛かったぞ♪」

おどけたように言う桜音。

そんなこと言われると…

「っるせぇ!///」

あっ、照れたぁ~と楽しそうに笑う。

ーーーったく!

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