夜月
「じゃあ、みんな仲良くするように。
 天宮は鈴本のとなり行ってくれ。」
「はい。」
みんなの視線が私にむけられていて
少しうざかった。
だけど私はすました顔で
自分の指定された席へむかう。。
「鈴本、
 天宮は転校してきたばかりなんだから、
 わからいとこがあればちゃんと
 教えってやってくれ。」
「は~い♪東京にようこそぉ♬
 よろしくネ♡天宮さん☆」
軽々しく、『にこっ』と笑いながら声を
かけてきたのは私のとなりの席に座っている鈴本千尋。
髪を茶色に染めていて、
すごくちゃらちゃらしたしゃべり方。
今日、一日でどうしてこう嫌いな人種に
会わなければいけないのだろうか。
そう思いながらも返事をした。
「よろしく。」
と そっけなく私はかえした。
席につき、
今日は厄日だと思ってしまうしかなかった。
こうも嫌いな人種に出会ったのだから・・・。
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