シムーン
時計は、10時を指差していた。

もう夜も遅いな。

「それにしても、残ったデザートはどうしようか?」

真希がそう言って、テーブルのうえに視線を向けた。

これでもかと思うくらいに、テーブルのうえにはデザートが残っている。

1日に何個くらい食べればいいんだ?

買い過ぎもいいところだ。

「まあ、賞味期限までに間にあえばいいだろ」

ふうっと俺は息を吐くと、プリンを手に取った。

「夜中に甘いもの食べたら太っちゃうよ?」

からかうように、真希が言った。

俺はプリンをテーブルに戻すと、
「夜中に甘いもの食べても太らないものだってあるだろ?」
と、言った。
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