恋愛小説家のススメ!
「ふぅん…。でも私、恋愛に興味ないんだ。現実はね。本でもお笑いがあれば好きだけど」

「おっお笑い?」

「恋愛にお笑いを求めるタイプなのね」

「うん。ただ甘いだけじゃ、飽きる」

きっぱり言うと、今度は言葉を失くした。

そして鐘が鳴り、二人は自分の席へと戻った。

……でもこんな私だけど、文才はある。

自意識過剰ではなく、周囲もそう評価してくれる。

そう、私が『REN』だ。

今、ケータイ小説サイトで人気の恋愛小説家・『REN』は私のペンネーム。

………ヒマ潰しとしてはじめたのに、こんなに話題になるなんて…。

「どうしよう…」
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