君が、イチバン。

過去と、今

◆◆◆

怒涛の年末を過ごして、早、新年が始まった。

お正月も休みはない。むしろ忙しい。
四宮君は次の休みは空けとけとうるさいし、一条さんは不意打ちで現れてモヤモヤする。
私はどうやら、人生初めてのモテ期に入ったらしい。

あれから一条さんはまるで何もなかったみたいだから本気なのかなんなのか全く分からない。ただあのキスが夢じゃなかった事だけは確認した。

羨ましい?そうか、じゃあ代わって欲しい。あのね、私は絶世の美女でも美少女でもないし、地味顔なのに何故かモテる女子力もない。物語の主人公になるスキルかなんて持ち合わせてない。
にも関わらず、超のつく美形に言い寄られてみて。もう、ほんと肩身が狭い。
四宮君の取り巻き女子達はあれからめっきり姿を現さなくなった。
「なんで」と聞けば四宮君が危険に笑ったからそれ以上怖くて聞けない。


大体、自分の感情すら分からないのに。恋に浸かるのがまだ怖いのに。どうしろとゆうんだ。
二股?なにそれ固いの?あの美形達を両天秤出来る悪魔がいたら今すぐ連れて来て欲しい。


それに、


何故か頭を過るあの日の瑛ちゃん。


ああ、もう、ビッチオブビッチ、それで良いよ。



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