私の兄は、アイドルです。
 
―――――
――――





バタンとドアを閉め、
溜め息を吐く。




「はぁ……疲れたぁ」



家に帰り、自分の部屋のベッドで落ち着く。



病み上がりで3日ぶりの学校だったし……

……しかも澪の事もあったし。


今日は……いつも以上に疲れたな。




「夕飯……
作るのめんどくさ……」



いつもなら夕飯を作り始める時間になっても、
ベッドでゴロゴロ。



夕飯のメニュー何にしよう……だなんて事を考えてたら。




「あっ!」



突然……思い出した。




「そうだっ、雑誌!」



自分……どんだけ物忘れ激しいのさっ!

ツッコミを入れつつ、
鞄から【BIG4の全て】と書かれた雑誌を取り出し。




早速パラパラとページをめくると……




「うわぁ、すご……」



思わず声が漏れるくらいに
めちゃくちゃかっこいい4人の見開きがあって。



中でも……


……やっぱり、一番かっこいいのはお兄ちゃんで。


いや、多分それは好きだからなんだろうけど。



その“ナオト”としての笑顔をするお兄ちゃんを見つめ……




ドキンと、心臓が鳴る。





――もう、重症かな。

私。




 
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