私の兄は、アイドルです。
 



溜め息を吐き出そうとしてると




ガチャ



「――と、アレ?
……誰?キミ。」


扉が開いたと思うと



「あ……ユタカさん!」



BIG4のリーダーの
ユタカさんが入ってきた。



助かった……!




「あの……私……

あ、とりあえず……
ユキさんどうにかなりませんか……?」



自己紹介よりも先に、
膝の上のユキさんをどうにかしたいんだ!


ユタカさんに助けを求めると




「あれ……優希が女の子にくっついてるなんて珍しいな……」


「へ?」



そう言いながらもソファの私の隣に座ったユタカさん。



んん?

なんか距離……
近くない?




「ユタカさん?」


愛想笑いでニッコリ微笑みながら問いかけると




「キミ……可愛いね?」



うわぁぁぁおっ!

ヤバいくらいの笑顔で、私の頬にそっと触れたユタカさん。



うわわわ……!

ほっぺが……ほっぺがぁぁ!!


真っ赤だよ!!


狼狽える私に




「やば……マジ可愛い。

ね……今夜暇かな?」




「いや……暇ではない……ですよ?」



 
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