私の兄は、アイドルです。
 



「まぁ、たまにはね?」


そう言いながら、また笑った。

だなんて、やっぱり気持ち悪いな……私。





――どうやら私はカナリ寝てたみたいで。汗


時間はもう夜中の3時(!)になってて、
BIG4の残りメンバーと殆どのスタッフさんは既に帰った後だった。


マネージャーの渡さんも、BIG4を送ってそのまま帰ったみたい。
(お兄ちゃんが頼んで帰ってもらったらしい)



まぁ、こんな時間に電車がある訳もなく……


私とお兄ちゃんはタクシーを呼び、
タクシーが来るまでの10分間ずっと手を繋いでいた。





「ねぇ……そろそろ手、離して?」


「うっせチビ。
黙って繋がれとけ」




頼んでも離してくれない手。



……私達、周りから見たら『恋人』みたいに見えてたかもしれない……ね?





―――――
――――

 
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