御曹司が恋したお姫様!?㊤
「…かしこまりました」
そう言うと、葉山さんは廊下に消えていった。
「何話してたの?」
「体が冷えちゃったから、紅茶を淹れてって頼んだの」
「そうなんだ…」
総司さん、生き返らないかなぁ………。
子機のボタンをいじってみても、何も変わらない。
「お待たせいたしました」
葉山さんが湯気の立ったティーカップを2つ持ってきた。
「お嬢様方、お体がお冷えになりますので紅茶でもお飲みください」
そう言って、あたしと優梨亜の前にひとつずつティーカップを置く。