御曹司が恋したお姫様!?㊤
…また騒ぐ。
朝からいい迷惑だ。
「仕方ないでしょ…、
もう美織ちゃんが心配で仕方ないの」
うんざりした口調で、潤をたしなめた。
…もういつもみたいに、怒鳴る気力すらない。
昨日美織ちゃんが帰ってから、気が気で仕方ないのだった。
それに、今の時間ちょうど結納を交わしているところ。
──…美織ちゃんがお家のために、自分の想いを殺そうとしているところなのだ。
美織ちゃんはああ言ってたけど、やっぱりどうも腑に落ちない。