御曹司が恋したお姫様!?㊤
「オレらは血縁関係にないだろ」
「ないにしても、身分の差はそれに匹敵するかもしれない」
間髪を入れず答えたあたしに、さすがの潤も怯んだ。
それから、なにか考え込むような物憂げな表情になる。
「…そうかもしんねぇな」
「でしょ?」
あたしは満足げに微笑んだけど、心からは笑えていなかった。
確かに、身分の差はいつか問題として浮上してくると思う。
そんな覚悟はなんとなく、だけどしてはいた。