御曹司が恋したお姫様!?㊤
「…なにか用か?」
華憐が出てった後の部屋。
そこには、オレと葉山だけが残された。
「いえ。
特にこれといった用はございませんが」
涼しい顔をして立ったままの奴に、無性に腹が立った。
「嘘なんだろ?
絛が呼んでる、なんて」
「ええ」
またしても涼しい顔で答える葉山に苛々が募る。
「…わかってるよ。
お前が華憐を視てることぐらい」
オレの言葉に、少し反応したように思えた。
「悪いけど、渡す気はねぇよ」