溢れる花と君。
出会い
夏の暑い日、高校の親友のエミと私は私の家でいつものように話していた
いつもなら5時くらいまで話してお互いバイト行こうというのだが、この日は違ったんだ
これがすべての始まりであり、すべての・・・
16歳、赤坂聡海の人生で一番大きな経験をする一年の始まりでもある

昼の2時半くらいになって、私の携帯のバイブがなった
「誰だろう?」
バイブの一回の長さから着信である事を物語る

着信:ユイ

19歳のぷー太郎のユイ。
いろんな男と付き合って、トラブルも多い友達
でも、根はいい子で面白いし楽しい奴だ。

「もしもーし」
『もしもし、さとー?』
「どうしたの?またヒマ電?(笑)」
『違う違う♪今日ヒマ?花火大会あるんだけど一緒に行かない?』

花火大会?
あぁ、桜木町での花火大会、今日だったっけ
なんて思いながら誘いをどうしようか考えて・・・

「あぁ、桜木町の?」
『あ、そっちじゃないんだー、小田原で花火大会があるのよー』

小田原・・・?
行ったことないなぁ・・・
まぁ夜はヒマだし、今日はバイトもないし

「そうなんだ、いいよ。」
『じゃあ今から2時間後に迎えに行くね』
「了解」
『あ、そうだ・・・』
「ん?」

ユイはいきなり真剣になって話し始めた

『今日さ、健太も来るんだけど
お前、話しかけんなよ?』

健太の話は前からユイに聞いていた
そして覚えてるのは[ユイの想い人]・・・。
私には今、彼氏もいるし興味がなかったから半分聞き流していた
でも、ユイの好きになる人が今までどんな奴だったか知ってるから
ちょっと拝んでみたいってのもあったのかもしれない
私は、吸っていたタバコをもみ消して化粧やらなんやら急いでして
花火大会に行くためにエミと早めに別れて待ち合わせの場所への電車に乗った

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