ばい
プロローグ


キミと初めて会ったのは17歳の高三になったばかりの春だった。


その頃の俺は友達と街を歩いてるときに二人でスカウトされてモデルの仕事をしていて


自分で言うのもなんだけど女に不自由したことなんてなかった。


俺の顔とモデルって肩書きだけで近づいてくる女も多かったけど不自由しなかった。


なのに…



「俺の従姉で刈谷乃亜(かりやのあ)だよ。こっちは三崎仁(みさきじん)。」

「…初めまして。」



一緒にスカウトされてモデルをしていた親友の刈谷尚輝(かりやなおき)の家に遊びに行った時にキミに出会ったんだ。



キミは俺達の一つ上で大学に通うために上京してきた。


本当は尚輝の家に下宿するはずだったけど


どうしても一人暮らしがしたいって言って


尚輝の家の近くにアパートを借りたって言ってた。



初めてキミに会ったとき


正直に言うと普通だと思った。


一般的には可愛い部類に入るとは思うけど


特別可愛いって訳じゃなかった。


キミくらいの可愛い子は、その辺にたくさん居るって思ってた…


思うけど…


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