先生
篠の悩み
私は窓を見ながら溜め息をついていた。


―――高校1年生の冬


別に他の人から見たらたいした事ではないかも知れない悩み。

私は、自分で言うのもなんだけど、成績だって容姿だってそこそこ悩むほどではないのだ。


何?!自慢?


って思った方、ごめんなさい。

だって、私なりに頑張ってきたからね。

だから、これは自分への当然の見返りだと思っている。


じゃあ、何で悩んでいるかって?


それは……


【学校を辞めようか】って事。


分かってるよ、馬鹿だと思ってるんでしょ。


私は、小さい頃からバレエを習っているの。

体を綺麗に保ってるのも、バレエを習っているから。
一応、見えない所で努力しているのだ。


バレエと言うのは、意外とストイックなもので小さい頃の積み重ねが物を言う。

だから、この時期成長期の私達は一番大切な時期と言う事になるのだ。


もちろん、プロ志望の子に関してはだけどね。


私のライバルの子は、中学校を卒業してすぐにロシアの学校に留学して行ったのだ。

「私もそうしたい」

って両親にお願いした。


親は、もちろん反対したけどね。


だから、卒業するまで我慢して高校に行く事にしたのだ。



でもさ、どう頑張っても差がつくの。。。



当然よね。

バレエ漬の子と、バレエと学校両立している子じゃ……

練習時間が違う。



はぁぁぁぁぁ~~~~


さらに大きなため息をついた。

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