先生
そんなに眠ってない体が健康体なハズが無く、とうとう6時間目の体育の授業中に貧血で倒れてしまった。


そりゃそうよね。


最近あまり食べてもいなかったから、当然大力も落ているハズだわ。

気が付いたら、真っ白いカーテンに囲まれたベッドに寝かされ、額には冷たいタオルが置いてあった。


あれ?保健室??


私はゆっくりとベッドから降りると、カーテンを開けた。


「あら、気が付いたの?」


カーテンを開ける音に気が付いたのか、一色先生が素敵な笑顔で迎えてくれた。


少し緊張していた心が緩んだ。


「はい、もう大丈夫なので……ご迷惑をおかけしました」

そう言って帰ろうとした私を、一色先生が呼び止めた。

「あっ、新庄さん…よね?」

「はぁ」

一色先生の呼びかけに足を止めた。


「あなた、何か悩み事があるの?」


一色先生は、心配そうに私の顔を覗き込んできた。


そんな一色先生の優しい笑顔に、つい全てを話したくなる衝動に駆られた。


さすが保健の先生よね。

心を見抜くプロだもん、私の様子を見たら何となく分かるんだろうな。


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