先生
指先

私は1日ぶりのシャワーを浴びて、居間に向かうと、先生は以前着ていたお父さんのパジャマを着て、ソファーに座っていた。

少し前のめりになりながら、ニュースを食い入る様に見ている先生。

私は後ろから先生の背中にしがみついた。

「うわっ、おいっ!!!」

完全なる不意打ちでビビりまくってた先生は、私に反撃してきた。

「先生ダサーい!!」

そう笑う私を、グイッとソファーに引きずり込んで技をかけてくる。

「ダサいって言うな」

「やだ~~」

逃げようと暴れても、さすがに男の人の力じゃ振りほどく事は無理みたい。

バタバタともがく私を、完全に捕らえて離さない先生。

「ギブギブ!!」

「もう、ダサいなんて言わないか?」

そう聞かれ『う~~ん』と悩む私に、ニヤニヤしながらだんだんと締め付ける手。

「分かったってば」

そう言うと、簡単に手を離した先生に

「なーんてね」

と笑う私。
もちろん、ダッシュ。

ひと通り逃げ出したけど……

先生意外と足が早くて、捕まっちゃった。

腕を捕まえられ、グイッと引き寄せると私をソファーに押し倒した。

< 387 / 444 >

この作品をシェア

pagetop