色葉
番外:つばさの気持ち
「で、何の用?」


冷たく、温かみが感じられないようなものいいをするつばさ。


ここは進学科の空き教室。


参考書や問題集なんかが処狭しと並べられてる。


こういうとこにもその科の特徴がよく出ている


そんな場所に秀とつばさがいた


「うん。えっと、なんで陣くんの中でつばささんが男ってことになってるの?」


その言葉に驚きを隠せないつばさ


「陣から聞いたの・・・・・・・・・・・・よね?

その話小学生以来絶対しなかったのにどんな手使ったわけ?」


「特別なことは何も。この話自体おれにとっては興味がないものなんだけど。


傍観するのに人間関係つかめてなきゃ楽しめないでしょ?」


人好きする笑顔を浮べ、どぎつい発言をする秀


「ずいぶん歪んだ考えね。まぁ私も負い目があるし、軽く触りだけでも教えてあげるわ」


「よかった。それを期待して人目につかないとこに案内してもらったんだし」


ハメられたことの不機嫌さを表現するように髪をかき上げる


「全く私としたことが油断してたわ。

『人気がないとこに行こう』って言われたら告白って結びついちゃってたみたいね。慣れって恐ろしいわ」


「それだけ魅力的ってことでしょ?」


「知りもしないやつからの告白なんて、気持ち悪いだけ。秀のこと少し見直したわ」


「おれには彼女がいるからね。学校違っちゃったけど」


「それでもよ。って秀彼女いたの?見てみたいわね」


「それより話聞かせて」


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