色葉
ばつ
走って逃げてみたものの


これでは何かありましたって言ってるようなものだなと気付いたのは教室に着いてから


でも、あの女帝様が逃げ道を封じてなかったことを思えば


抜けてたのか、はたまた興味が薄かったのか


後からも追及できると踏んだのか


まぁなんにせよ逃げられて良かった


問題を先送りにした感じがするが、今は自由を謳歌しようと決めた


秀と沙織にもさっきのことを伝え、オレは真剣に思い悩んだ


あの教師は一体何を考えていたんだ?


なんでオレにあんなことをぉぉぉぉ


あぁ~わけわかんねぇぇぇぇぇ


どうすりゃいいんだこっちは!!


貞操観念どうなってんだよ


って文句を思いつくままに言いたい


が、からかわれて終わりな気がする


そう考えると性格悪いな


なんてとりとめのないことを考えていたら放課後になった


「あれ?授業は?」


「さっき終わったでしょ?」


「そんな!!!心の準備が出来てないのに!?」


「そんなこと言われても。行くしかないんじゃない?」


「ヤダァァァ」


「駄々こねてないで行ってきた方がいいよ?」


ため息を大きくついてから決心する。行くのか数研






数研の戸を開けた時、既視感がすごかった


昨日と全く同じだ


同じようにまた寝てる


絶対嫌がらせだ!!!心の中でそう思いながら戸を閉めた

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