実話~運命~
ステージ10 最愛の人(突然の告白)
「ほんまええ天気になったな~。」


朝の8時。

迎えに来てくれた志水さんはテンションが高かった。


「ほんまですね。てかどこ行くんかいい加減教えてくださいよ~…。」


「お楽しみやって言うてるやろ?ま、そんな大したとこじゃないんやけどな。期待はせんとってな…。(笑)」


わたしは行き先を教えてもらってへんやった。

でも進む道でだいたいわかってきた。

多くなってきた案内の看板。


「志水さん、この前言うてたの覚えてたんですか??」


「行きたい言うてたし…あれから行った??」


「行ってないです。ほんまここ行くんですか??」


「ここまで来ておあずけにするほどドSじゃないわ~。」


看板にはユニバーサル・スタジオ・ジャパンという文字。

前に飲んだ時、わたしはUSJに行きたいけど行く機会がないって言った。

それを覚えててくれたらしく…。

ほんま嬉しかった。

来れたこともだけど志水さんの気遣いも。
< 141 / 236 >

この作品をシェア

pagetop