幸せはキミと ~お嬢様と貧乏大学生~
「圭吾~。今日もバイトか?」
「イヤ。今日はたまたま…」
「お、おい! お前大丈夫かよ? 熱があるんじゃないのか?」
「そー言えば、さっきから寒気がするんだよな。節々も痛い気が…」
ヤバい。
これってもしかして…
「圭吾おっまえ。それってインフルエンザなんじゃないのか? 大丈夫かよ? 顔も何だか赤いぞ」
「やっぱり風邪かな? 何だか意識もボーっとしてきた」
「多分インフルエンザだな。圭吾1人暮らしなんだろ? 心配だからウチに来いよ」
え?隆の家に?
「イヤイヤ悪いよ。オレ1人でも大…丈夫だ…」
「何遠慮してんだよ! そんなお前をほぉって置けるか! 強制な!!」
隆が心配してくれているのは分かるけど…、いいのか?
「分かったな」とオレに念を押すと、すぐに迎えの車を手配してくれた。
「悪いな」
俺は素直に甘える事にした。
「気にするな。ウチなら部屋もあるし、親代わりの春子さんもいる。お前は何も心配するな」
ホント、お前って良いヤツだな。
「ありがとう。助かるよ」
こうしてオレは迎えの車に乗せてもらった。