翡翠の姫君




最後の書類に目を通していた時




「…?騒がしいな…」



突然、廊下を走るバタバタとした足音が聞こえてきた。



そして勢いよく開けられるドア。



「レオ殿下!!!!!」



「………ガク…か?」



そこには、昼間エミリアと一緒にいた同期のガクがいた。


肩で息をし、額には汗が見える。



「どうした?そんな慌てて…」




俺が聞くと、ガクは顔をしかめて言いにくそうに呟いた。






「エミリアが…いないんです。」






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