翡翠の姫君

温もり






城に帰るまでの道中は、なぜか無言だった。



そんな雰囲気にいてもたってもいられなくなったのか、レオが声を出した。



「…エミリア!!もう夜だが、ちょっと寄り道するか?」



「寄り道?」



どっか寄るとこなんて、あったっけ?



「セルト!!ティナ!!
おまえらは先に戻ってろ。」


前を歩いていた2人に声をかける。



「あんま遅くなるなよー!!
あと、迷子に…」



「うるさいっセルト!!!!」




レオの怒鳴り声に笑っているセルトさんの声を聞きながら、私はレオの後についていった。





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