愛ト羊ト君ノ世界。
「昨日さ、告白したんだ。」

次の日の朝、教室で隣の席のやつにそう告げた。

確か名前はさ、の・・だったかな。

「違うから佐々木だから。」心が読まれたようだ。

「あーごめん。まだクラス替えしたばっかりだしさ。」もう半年は経ってるんだけどね。

僕は記憶力、もとい人の名前を覚えるのが苦手なのである。

「・・・まあいいや。それで、告白したの?誰にさ。」

佐々木はほおづえをつきながら気だるそうに聞いてくる。

「んーと、綾瀬先輩。3年の、分かる?」

「・・あーあの人か。ふーん、お前がねえ・・意外だな。」

それは僕が告白したことがなのか、それとも綾瀬先輩に告白したことがなのか。

「で、どうたったの。」

なんて説明すればいいのか、ちょっと分からないし自信もないんだけどね。

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