スノー・ラヴァーズ


「…馬鹿だから馬鹿って言ったんだろ!!危ないだろ、そんな馬!!」

「…な!失礼ね!!」

「事実だ…まったく…何をそんなに急いで…」


「「どこですかー!?」」
「「ノア様ー!?」」


青年が言いかけたところで森の向こうから叫び声がした。


「…わ!もう来た…!!」

「…なんだ。そういうことか。」

青年は馬を走らせようとする少女の後ろにサラッと乗り、手綱を取った。

「…え?」

「捕まってろよ?」

青年がそう言った瞬間、馬が走った。
先程まで暴れていた馬とは信じられないくらいだ。

突然のことに少女は戸惑ったが、もともと逃げようとしていたのだから助かったのかもしれない。


しばらく馬を走らせたところで青年は止まった。
着いたところはすごく眺めのいいところだった。
サッと馬から降り、少女に向き直って手を差し延べた。

「ほら。」

「…ありがとう。」

戸惑いながらも少女は手を取って馬を降りた。


「…どうして?」

少女は青年に尋ねた。

「気が済んだら帰れよ?」

青年は彼女の問いに応えず、笑顔で彼女を前に進めた。
進められ、前に出ると、そこにはすごく広い世界があった。
緑と水に囲まれた綺麗な空だった。


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