ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】

伯母さんは、ママのこと
本当はどう思ってるのかな…


例え、二人っきりの姉妹でも
あんな酷いことされて
憎くないのかな…


「ねぇ…伯母さん。
伯母さんは、ママのこと
思い出すこと…ある?」

「えっ?薫のこと?」


布団を少し下げ
伯母さんの表情を盗み見ると
私の心配をよそに
伯母さんは、ニッコリ微笑んでいた。


「そりゃぁね。時々は思い出すわ。
可愛い妹だったから…」


可愛い…?


「ママって、どんな女の子だったの?」

「そうね…
いつも明るくて、元気のいい子だったな…
でも、気の強いとこもあって
自分がこうだと思ったら
一歩も引かない子だった…」

「喧嘩とか…した?」

「もちろん!
よく、喧嘩もしたわ。
…でも、どうしたの?
急にそんなこと聞いて…」


あ…ヤバい。
伯母さんに変に思われちゃう…


「んっ?
あー…、私、一人っ子だから
兄弟ってとんな感じなのかなって思って…」


苦しい言い訳…


すると伯母さんは
少し考え込むみたいに
目を伏せた。


「兄弟か…そうだよね…
美羅ちゃんも、兄弟欲しかったんだ…」


伯母さんのその言葉が
胸に響いた…


兄弟なんて…いらない…
そんなの必要ない。


聖斗…
私は、聖斗とイトコで居たかったのに…
どうして
一番愛した人がお兄さんなの?


神様は残酷なことばかり
私に与える。
私は、後どれだけ涙を流せば
幸せになれるんだろう…


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