私(獣師)と、あいつ(神獣)
伍・前途多難




「ねーねー、弥生―。零斗君ってさ―誕生日いつ―?」




「零斗君の血液型と星座って、分かる?」




「好きなタイプってどんなのかな―?」



「どの部活に入るんだろー?」












「・・・・・・・そう言う事は、直接本人に聞けばいいと思う。」






「「「「聞いたけど無視された。」」」」









「・・・・・・・・・・・・。」











行き成り何なんだ、一体。



人がメロンパンを食べてる時に、何の嫌がらせだこれは?





簡単に状況を説明しよう。

今はお昼。

そして私は、美央と香凛、優希、理佳とお昼ご飯を食べている途中だ。

美央、優希、理佳がイスを持って来て、私の前の席の香凛が、机をくっ付けて

ここまでは、ごく普通の光景だったはず。


そして皆で、話を始めて、盛り上がって、それが、私達のお昼だったはず・・・なのに



どうやら、私以外の皆の頭の中は、零斗で一杯だったようだ。



私は、溜息を吐きメロンパンを置いて、ミルクティーに手を伸ばすが、













「ちょっと、聞いてる?弥生!
私達にとっちゃ、大問題なのよこれは!」







私の手は空を切り、代わりに理佳の手の中に私のミルクティーが入っていた。












「知ってるだけで良いから、零斗君の事教えてよ!」








艶やかな黒髪をサラリと流して、我が理佳姉さんは「ね?」と言いながら私のミルクティーを飲む。











「弥生ちゃん、お願い、少しで良いの。」









フワフワと、内向きの柔らかい茶髪を横に流して、香凛が困った様に首を傾け、
自分の顔の前で手を合わせている。


本人は至って本気で、真面目にやっている様なのだが
これが破壊力抜群の可愛さだから困ったものだ。







< 35 / 51 >

この作品をシェア

pagetop