私(獣師)と、あいつ(神獣)
弐・一億分の壱の確率


弥生は、長い長い廊下の、静かな空間に、足音を響かせ、そして大きな和室の前で止まる。









「とーさーん?」










襖を、トントンっと、軽く叩く。


















「おおおお―――――う!!!!やっと来たか我が愛娘よ―――!!!!パパ、す―ッごく待ってたんだから―!!!」












勢い良く襖が開き、四十代くらいの男性が飛び出し、弥生に飛びついた。














「ちょ、くそオヤジ、てめぇキモい。畜生、父さんなんて呼ぶんじゃ無かった、調子に乗りやがる。」















この男性こそが、先ほど言っていた神崎家の四百九十九代目当主、神崎干支。



弥生は、実の父を蹴り殴り、ようやく引き剥がした。
















「で?くそオヤジ。さっさと儀式を始めるわよ。」











「やん、しっかり者な娘で、パパすっごく嬉しい―!」






「黙れ。」









「ああん、もう☆」




















和室に、足を踏み入れると、もう既に様々な札や、呪文が貼っており、儀式の用意は万端だった。

















「じゃ、簡単にルールを説明するよ―?」









「おい、ルールってふざけてんのか。」











「やだなぁ、もう。書物は全部読めたかな―?」








「無理。」












「あ、やっぱりー?まぁまぁ、そこは仕方無いよね、人間として。
んじゃ、説明するよ?はーい、ここに約一億枚の、神獣が封印されている札があるりまーす。」








































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